
千葉県いすみ市でHPVワクチン周知へ
2019.08.08
房総半島の東南部に位置していているいすみ市。
東は太平洋に面し、北は犬吠埼灯台から南は野島崎灯台の中間、太東崎灯台のある場所に位置しています。
農作物、水産物に恵まれ、イセエビやコメなどの名産地でもあります。

(いすみ市観光協会)
その、人口3万8千人の長閑な田園都市で、今回重要な決定がなされました。
『HPVワクチンを該当者に周知する』
日本のHPVワクチンに対する現状を危惧したいすみ市にある小児科施設の医師は、市政に繰り返し働きかけを行い、今年度7月に市役員、議員、また該当年齢の保護者、当該者、子宮頸がん罹患経験者などを含め『子宮頸がんを予防するための公開勉強会』を開催しました。
HPVワクチン問題の重要性、深刻さを認識し、市長はその日のうちにHPVワクチン定期接種対象者に向け、個別通知を発することを決定しました。
いすみ市では厚生労働省の定期接種要項に則し、定期接種の接種勧奨の通知を行います。
厚生労働省 定期接種要項 第一総論
2 対象者等に対する通知
1 ) 定期接種を行う際は、政令第5条の規定による公告を行い、政令第6条の規定により定期接種の対象者又はその保護者に対して、あらかじめ、予防接種の種類、予防接種を受ける期日又は期間及び場所、予防接種を受けるに当たって注意すべき事項、予防接種を受けることが適当でない者、接種に協力する医師その他必要な事項を十分周知すること。その周知方法については、やむを得ない事情がある場合を除き、個別通知とし、確実な周知に努めること。
ヒトパピローマウイルス感染症の定期接種を行う際は、使用するワクチンについて、子宮頸がんそのものを予防する効果は現段階で証明されていないものの、子宮頸がんの原因となるがんに移行する前段階の病変の発生を予防する効果は確認されており、定期接種が子宮頸がんの予防を主眼としたものであることが適切に伝わるよう努めるものとし、また、B類疾病の定期接種を行う際は、接種を受ける法律上の義務はなく、かつ、自らの意思で接種を希望する者のみに接種を行うものであることを明示した上で、上記内容を十分周知すること。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000036493.html
今年は高校一年生のみ、来年以降は全該当者に周知分と説明文の個別周知を行います。
◎市長から保護者に向けての通知
◎子宮頸がんと予防接種の説明文
説明文には『接種したい場合に何をしたら良いのか』『どこの医療機関でうけられるのか』など具体的に記載されており、接種対象者が行動に移しやすいものとなっています。
住民が不利益を被らないように周知を決定した市政、医師会。
一番大切なことが何かを考え、それに向かっていく姿は自治体として理想的なのではないでしょうか。
他の自治体もぜひご参考ください。

なぜ、いすみ市大原漁港の港の朝市は賑わうのか。(Yahoo! News)
〈いすみ市ホームページより〉
このように東京から近い田舎いすみ市には、毎年、多くの老若男女が、自然豊かな環境を求めて移住して来ています。これからも、「行ってみたいまち、住みたいまち、子供に優しいまち、高齢者が住みやすいまち」を目指して参ります。
これを機に、是非、いすみ市にお出かけください。きっと心も体もリフレッシュすると思います。
お待ちしています。