【Twitter】ご質問への回答

2018.05.16

Twitterに「ワクチン接種」に関してのご質問をいただきました。下記に回答を記載いたしましたので、ご覧いただけますと幸いです。

【質問】
これは難しい質問ですが、答えられなければ結構です。全ての潜在的な病原に予防接種をすると、どれ程のワクチン接種をしなければいけませんか?
最近は子宮頸がん以外の病原に対する予防も騒がれているので参考までによろしくお願いいたします。

【回答】
ワクチンで予防できる疾患をVPD(vaccine preventable disease)と呼びます。
現在日本で接種可能なワクチンの種類は以下のものです。

定期接種:法律にもとづき市町村が実施しています。接種表が自治体から送付され、対象者は無料で接種可能です。
・ヒブ(インフルエンザ菌b型) 4回
・小児用肺炎球菌  4回
・B型肝炎 3回
・四種混合(百日咳・ジフテリア・破傷風・ポリオ) 4回
(三種混合+ポリオ の場合は、それぞれ4回ずつ)
+二種混合の追加接種(ジフテリア・破傷風) 1回
・BCG(結核)    1回
・MR(麻疹・風疹) 2回
・水痘(水ぼうそう) 2回
・日本脳炎 4回
・HPV(ヒトパピローマウイルス、) 3回
・成人用肺炎球菌 1回
上から、一回目の推奨接種時期の早い順に並べています。
*HPVワクチンは、定期接種の対象は女子のみです。男性は任意接種可能です。

任意接種希望者が各自で接種するものです。費用は自費ですが、インフルエンザワクチンのように一部補助を受けられるものもあります。
・ロタウイルス    1価:2回、5価:3回
・おたふくかぜ   2回
・髄膜炎菌 1回
・インフルエンザ 毎年秋

◆主に海外渡航者むけのワクチン
・A型肝炎  3回
・黄熱  1回
・狂犬病 3回
・コレラ 2回(経口)
・腸チフス   1回(筋肉注射もしくは経口)
・ダニ媒介性脳炎  3回
・ワイル病・秋やみ混合(レプトスピラ症) 2回

*その他、破傷風、ポリオ、日本脳炎、A型肝炎、B型肝炎についてはそれまでの予防接種歴の有無次第で個別に接種可能です。
*一部、日本では未認可の輸入ワクチンも含みます。

海外渡航者用のワクチンを除くと、定期接種+任意接種を合わせて34回~(毎年接種するインフルエンザワクチンを除く)となります。
予防接種による免疫の持続時間は個人差がありますので追加接種が必要になることもあります。
日本で生活する上で接種が望ましい予防接種の回数は34回ですが、全てのVPDに対してとなると、上記の合計で49回~となります。

参照:
国立感染症研究所感染症情報センター
日本旅行医学会
厚生労働省検疫所 FORTH
KNOW・VPD!